株式会社安岐水産

教えて隊員さん!vol.6

海の環境や生き物

贅沢な味わい!アオリイカの特徴に迫る

みなさんはアオリイカを知っていますか?
実はアオリイカには隠された魅力がたくさんあるんです!

この記事ではアオリイカについて、味の特徴、おすすめの食べ方などをご紹介いたします。
美味しいアオリイカの見分け方についても解説していきますのでぜひとも参考にしてください。

1.アオリイカの生息域・味・食感は?

アオリイカは、ヤリイカ科アオリイカ属に分類されるイカで大型になるイカです。

胴の長さが最大で40~50cmほどもある大型のイカで、赤道を中心に日本からニュージーランド北部、ハワイから南アフリカと日本以外の海にも幅広く生息している点も大きな特徴と言えます。
あおりいかは暖かい海を好む傾向がありますが、近年は海水温の上昇によって北海道でも生息が確認されるようになりました。

アオリイカは他のイカと比べ、肉厚で旨みが強く、濃厚な甘みが楽しめることから「イカの王様」とも呼ばれています。

アオリイカの名前の由来

アオリイカのあおりとは、馬の胴体に巻く泥よけの馬具のあおり(障泥・泥障)のことです。
アオリイカの幅広いひれが、この馬具のあおりに似ていることからアオリイカと呼ばれるようになったといわれています。
また、芭蕉の葉に似ていることもあり、バショウイカと呼ばれることもあります。
このほかにもミズイカやモイカと呼ぶ地域もあります。

アオリイカの生息域

アオリイカは赤道を中心に日本からニュージーランド北部、ハワイから南アフリカと日本以外の海にも幅広く分布しており、
水深数メートルから50メートル前後の岩礁域や、海藻の生えている場所に生息しています。
また、水深数メートルから20メートルくらいの内湾で春から夏に産卵します。

アオリイカの旬

アオリイカの旬は、地域や種類によって異なりますが、一般的には夏ごろが旬となります。
産卵時期の春先と違って、しっかり栄養を蓄えたアオリイカには旨味があり、ねっとりとした甘みが絶品です。

アオリイカの味

アオリイカは凝縮された濃厚な甘みやしっかりとした旨味が特徴です。
寿司ネタや刺身として人気が高く、口に入れた瞬間に広がる旨味と甘みは他のイカでは味わえない美味しさです。
一方で、天ぷらや炒め物、煮込み料理など幅広く調理がしやすいため人気があります。

アオリイカの食感

アオリイカの特徴の一つともいえるのがあの口当たりの良さ!
肉質は柔らかいですが、肉厚で弾力に富み、口の中でとろけるような柔らかい食感がクセになります。
アオリイカは日本料理などで広く利用され、刺身、寿司、唐揚げ、煮物、焼き物など、さまざまな料理に使われます。食感の柔らかさと風味が、さまざまな調理法に適しています。

アオリイカの栄養価

アオリイカ100gに含まれる栄養価は以下の通りです。
エネルギー:88kcal
タンパク質:18.1g (72.4kcal)
脂質:1.2g (10.8kcal)
炭水化物:0.2g (0.8kcal)

※数値は「食品成分データベース(文部科学省)」を参照

2.美味しいアオリイカの見分け方は?

サイズ

アオリイカは大型のイカとして知られていますが、サイズによって少し味が変わってきます。
食べると美味しいサイズが300~800グラム程度の個体です。このサイズのアオリイカは身が柔らかく、甘みが強いため大変美味しいです。

発色

アオリイカだけでなくほとんどのイカが水揚げと共に段々赤く、茶色く変化していきます。
この状態のイカの鮮度が良く、美味しい状態といえるでしょう。
選ぶときには体色変化が起きていることがポイントです。

3.アオリイカの下処理の方法は?

アオリイカと言えばやっぱりお刺身。
お刺身もできる下処理についてご説明いたします!
【手順】
①アオリイカの甲が上を向くように置き、外皮が覆っている胴の中心のところに包丁を入れます。
 このとき包丁の刃先は中にある甲を切らない程度に包丁をいれるのがポイント
②切り口を両手で開き、少しずつ甲を取り除きます。
③甲の下に内臓があるので、頭とゲソをつかみ、内臓とともにはがし取ります。
 この時に墨袋を破らないように注意することが必要です。
④内臓が取れたら全体を水洗いし、ペーパータオルなどで水気をふき取りましょう。
⑤身と皮の間に指を入れ、丁寧にはがしていきます。

お刺身にするときは縦方向に切ることで噛みやすく食べやすくなります。
新鮮で甘いお刺身をお楽しみください!

◆豆知識
水揚げ後すぐはコリコリ食感があって美味しいのですが、少し寝かせるだけで甘みがぐんと強くなります。
1kg以下:1~2日後
1kg以上:3日ほど
下処理したあとに水分を逃がさないよう、冷蔵庫で寝かします

4.アオリイカのおすすめの食べ方とは?

アオリイカのお刺身

下処理の終えたアオリイカはお刺身でいただきましょう!
新鮮なアオリイカはお刺身やお寿司のネタにぴったり。
もっちり肉厚な食感と濃厚な甘みを楽しむことができます。
美味しいアオリイカを見分け、新鮮なうちに調理することが美味しさを最大限に引き出すポイントです。

アオリイカの天ぷら

アオリイカは柔らかく、もっちりとした食感が天ぷらと相まって口に入れた瞬間、旨味が広がります。
油で揚げた後も身がとっても甘く、食感はぷりっとしていて肉厚なため食べ応えも抜群です。
アオリイカの天ぷらはシンプルですが、その素材の持つ旨味と調理法によって奥深い味わいが楽しめます。素材の美味しさを引き立てつつ、シンプルな調理法で誰もが楽しめる料理となっています。
食べ方としては、天つゆも良いですが、是非塩でお召し上がりください!
塩でお召し上がりいただくことによって甘さが引き立ち、また違った美味しさを楽しんでいただけます。

アオリイカのバター醤油炒め

バターで炒められることで香りが一層引き立ち、バターのコクと相まって口当たりがなめらかで美味しい仕上がりになります。
アオリイカのバター醤油炒めは簡単ながらも贅沢で美味しい一品となります。
おかずとしてもお酒のおつまみとしてもぴったりです。

アオリイカの照り焼き

とろっとした照り焼きのタレと肉厚でもっちり食感のイカが相性抜群!
身に格子状の切り込みを入れておけば、たれが絡み、ぐんと美味しくなります。
アオリイカの照り焼きのレシピはこちらから▶

アオリイカのジャーマンポテト

アオリイカの旨味が十分に引き出されてやみつきになること間違いなし!
ほくほくのじゃがいもとイカの食感が相性抜群です。
作り方も簡単なので、是非お試しください!
アオリイカのジャーマンポテトのレシピはこちらから▶

イカゲソの炊き込みご飯

もちっとしていてとてもジューシーなアオリイカゲソ
旨みが凝縮していて、そのまま煮たり焼いたりといろいろな料理で楽しめる食材です。
その中でもいかゲソの旨味をとことん楽しめるのがイカゲソの炊き込みご飯です。
イカゲソを使うことで、料理の味に深みが出て、まるでお店で味わうような一品がご家庭で手軽に作れます。

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